友禅染の種類と値段のランク  2/3
着物のアフターサービス(重要)

着物にはアフターサービス
が付き物です、着物を着るとエリ垢が付いたり他のシミが付いたりします、又寸法が今までと変わってきたり、色柄が派手になってきたりして色々と補正が必要になってきます、こんな時に頼りになるが取り引きしてい呉服屋さんです、着物の補正は良くなって当たり前です それを取り扱うことは業者にとってはかなりのリスクがあります(付いたシミの時期や使用されている生地の状態、使用されている染料の種類などすべてを把握して完璧に対処することは不可能だからです)

補正の時の加工代金
は数千円から高くても1〜2万円ぐらい(仕立代は別)利益は決して多くありません、これでは万が一失敗したときの弁償というリスクは負えません、どうなるのかと言えば厳しい言い方ですが、引高に応じて弁償してもらえるということです、これは職人さん相手でも問屋さん相手でも同じことです、これからも取引があり儲けさせてくれる相手(得意先)には多少損も覚悟してでも対応してくれますが、ほとんど取引もなく困ったときだけのお願いでは相手にしてもらえなくても当然!基本的には買ったところへ補正やシミ落としも頼むのが正解です
物の裏生地(胴裏、八掛け)にもブランドがある

廉価版の着物があるように裏生地にも廉価版があります、特に胴裏はあの薄くて均一な生地を織るための特殊な技術が必要なために、産地と機屋のブランドがあります、近年あまりに安い廉価版の胴裏が出回っているために国産のいい品物が高く見えるので調べました、産地や糸質を問わなければ下は一枚分(2丈と衿裏付き)で¥2.000から各ランクがあり上は¥14.000位まであります、すべては商品に応じた値段が付いています


八重桜4号
この胴裏を30年を超えて取り扱いましたが残念ながら織元が廃業されてしまいましたので当店はたくさんある胴裏の中から長く実績のある群馬県高崎絹「伊平」を定番の胴裏として扱うことに決定しました

胴裏のブランド
は呉服業界の定番のレピア(このブランドも機屋によって値段が少し違う)群馬県の新規格(八重桜)というブランド、それに最近高級品として松岡姫の胴裏も仲間入りしました 当店の取り扱いはこの3種ですが他に本耳(ほんみみ)、玉羽二重(たまはぶたえ)、といわれる織り方や糸質による種類があ
り値段が違います、又国産品でも福井で織られている胴裏には廉価版があります、八掛けは丹後でも五泉でもそのほかの産地でも織られていますので胴裏のようなブランドはありません、

廉価版の八掛け
との従来の品物との違いは使用されている糸質(日本の絹使用+糸の太さ)です、品質のいい糸は細くすことができ、品質のよくない糸は細くすると切れてしまいますので必然的に太くなりますこれは綿糸でも毛糸でも麻の糸でも皆同じように言えることです 八掛けも廉価版は¥3.000から¥12.000位まで各ランクがあり安いといって売られている八掛けや胴裏も¥5.000だからといって品質からすれば安いわけではありません、ちゃんと利益がありその値段で売れる品物が業界内にはあります、どうして安く売れる裏生地を取り扱わないのかと言えば洗い張りや染め替えをしたときにくたくたになって仕上がりが悪くなってしまうからです、展示会などの特売には廉価版の胴裏などが¥3.000前後で売られています、この価格でも利益はちゃんと乗っています
チラシや展示会で見受けられる廉価版の着物はどうなっているの?

着物を手に入れるためにお財布から出てゆくお金は少ない方がいいのに当然決っています 今、チラシや新聞広告などをにぎわしている正絹の小紋¥9,800 正絹袋帯¥7,800 正絹付下げ¥28,000 等の商品はどんな品物なんでしょうか? たぶん疑問に思っておられる人も多いと思います、「安物!」と一口で言ってしまえば簡単ですが、この価格で充分すぎる利益率があるといえばどうでしょうか、伝統工芸品を真似て作ったまがい商品が中国や東南アジアで沢山作られていて 小紋は生地が数千円、染価が数百円 、手描きらしく見える付下げで生地が同じく数千円で加工代がこれまた数千円で作られています、袋帯は国内の業者が中国へ職人さんを派遣して安い工賃で廉価版の帯を織らせています、これでいいと思う消費者には値も安く最適ですが・・・・・ 値段で判断をしている消費者は上記の商品に¥78,000ぐらいの正札が付いるとどうでしょうか 判断が付くでしょうか?


現在は市場にこの手の商品が氾濫していますが古くから呉服を扱っている我々は品質を知っているだけに扱えない代物です、このような廉価版の着物や帯を取り扱っているのは未だ呉服屋さんとしては歴史の浅い新しい呉服屋さんや量販店に多いようです、廉価版の商品は問屋さんも気安く貸してくれますし、利益率は伝統工芸品よりも多くあります、いつか消費者の皆さんにも気が付く時が来ると思っていますが、毎日着る物ではないので品質の良くない物を手に入れていても気付くのは数年後になります、いつの間にかタンスの中は安っぽい着物でいっぱいになり着物を見る目が肥えてきてから「しまった」と思ってももう遅いのです

廉価版の商品を作っているのは なにも東南アジアや中国だけではありません 日本国内の業者も生糸が安く手にはいるために外国産に負けないような値段の商品を作っています、品質は外国産とほとんど変わりません、今は伝統工芸品を取り扱っている業者(悉皆業、問屋、小売店)よりも安い物を製造販売している業者の方が元気があります、不況の元で頑張っている各行程の職人さん達の所にしわ寄せが行っています、困ったことです。
国産の白生地、国内産の白生地(廉価版)、国内産の今までの白生地
(上質な糸で織られた白生地)の見方

いい染めの着物に
使用する生地は、もちろん染め難がでないように糸質のいいものを使います 現在市販されている白生地の中でも高級品と位置付けられている地に使用されている糸は天蚕糸、小石丸、松岡姫、曙繭、三眠蚕、又昔、黄金糸などです、安い小紋や安い付下げに使われている生地とどこが違うか? どこを見て判断をすればいいか?  
以前から安い付下げや小紋は中国で織った白生地で染めていましたが製造元の商社が原産国表示法により中国産と表示された生地を避けて 代わりに国内の廉価版の生地を使うようになりました、廉価版の生地の値段も現在では中国産と国内産との差があまりなくなってきたと聞きます 

それでは安心の出来る生地はどこを見るかといえば生地の耳(端の部分)に生地のブランド名と日本の絹使用と表示してある品、これはほぼ安心できると思っていいでしょう 生地にブランド名を表示するいうことは品質の悪い物は作れないということにもなります

ブランドの白生地

廉価版の生地は産地名丹後縮緬、浜縮緬の検査合格の朱印のみが押されているもの(過去からすべてがそうであるとはいえない)糸質によりますので生地の目方〔重さ)はあまり値段と関係はありません 現在では安い生地でも3丈物で750グラム前後を使っています 安い生地は太い糸で織ってあり手触りはゴワゴワ感があるのですがこれに柔軟加工をして軟らかくして販売をしていますのでまず消費者が見分けるのは難しいと思います
 生地にブランドがあるのをご存知の方も多い思います 「伊と幸」丹後大塚」などは品質の安定した高級品のブランドです 
白生地の印
白生地の印
着物の生地に対する目方(重量)

着物の生地の目方
〔重量)はどれぐらいが適切な重量かというと三丈物〔八掛けが付いていない)で750c前後4丈物で970s前後あれば着物として充分だと思います〔シボの荒い古代縮緬は除く)1sを売りにしている生地もありますがあまり重くなると弊害も出てきます 重すぎる生地の弊害は下記の通りです
  • 2s〜3sならもっといいかというと着る人の体力にもよりますが物には限度というものがあります
  • 生地にシワや折れが出易くなる,染めムラが出やすくなる
  • 古代縮緬という生地がありますがこれは糸が太くよってあり、なおかつ撚りが強く掛かっているために3丈物でも900c位の目方が付いています これぐらいの目方がつていないと生地の収縮がよりひどくなります 

廉価版の商品
を販売する業者さんは伝統工芸品の品物と同一のものとほとんど変わりがないと説明されいるようですが、販売員の方も染めの工程や生地の製造原価などご存じないのでしょう 当然、品質には雲泥の差があります 本物(伝統工芸品)は廉価版の商品に比べれば少し高いかもしれませんが本物には年の伝統の技術が息ずいています
皆さんに嫌われる生地の皺について

道の世界では着物の皺は見映えが悪く嫌われます 座ることが多く、後姿を見せることの多いお手前は特に皺を気にするのは当然です それでは皺になる生地は悪いのでしょうか? 確かに糸質の悪い生地は皺になりますが糸質が良くて高品質の生地でも皺は避けられません  長時間座って湿気を与えて押さえるとどんなにいい生地(糸)を使っていても間違いなく皺になります 天然の絹糸は湿気〔水)を与えると硬くなるのです  問題はその後です いい糸を使った生地は着る回数を重ねるごとに必ず皺は減ってきます ある程度(生地の織り方などによって回数は違いますが)使用するといい糸を使った生地はしなやかになり皺にならなくなってきます 

以前、こんなことがありました 13中〔通常の糸は27中)という細糸の無地生地を染めて茶道の先生に薦めて買っ頂きました その後先生から「あの着物を買ったのは失敗でした」と言われて訳を聴くと、着るたびに皺になり吊っていても皺が取れないと言うものでした 茶席でお召しになるのは承知の上で八掛も共の生地を付け極力注意して仕上たのですが皺は避けられませんでした
原因はシボの少ない無地生地(羽二重系)だったことです 塩瀬、羽二重のようにシボの少ない生地は皺がもろに目立ちます でも私には自信がありました、いい糸の生地は使い込むと皺にならないようになると知っていましたから  この先生はお召しになる機会が特に多方で案の定1年ほどして丸洗いにお預かりした時にはすっかりしなやかになり皺の寄らない状態になっていました   私は一寸鼻を高くして 「先生言った通りでしょ」 ・・・・・ 「でもあの時は皺になったのよ」と先生

皆さん正絹の生地はすべて皺になります 新しいと特に皺が気になりますが、新しい初々しい皺を楽しんでください 業界では皺のクレーム対応するべく柔軟加工という加工があります 薬を使って摩擦を少なくします 皺になるのは軽減されますがデメリットとして、スリップ現象が起き易くなります(目が張るとも言う) 又衣擦れの音がしなくなります このことを承知の上で皺をなくすために柔軟加工を注文されるといいでしょう 当店は柔軟加工はお勧めしません  自然に着こんで柔らかくするのがいいと思っています  糸質の悪い生地は糸が太くゴワゴワします これでは売れないので最初から柔軟加工をしてから販売されています 糸質の良くない生地は使っている内に毛羽が立ちやすく膝やお尻が出てきます 染め直すために色を抜くとこれが同じ生地かと思うほど生地が痩せます 経験はありませんか?

もう少し専門的に言うと絹糸に染料とをつけると摩擦が増えますので皺になりやすいのです 特に友禅では胡粉や顔料などの染料は生地目をつぶしますのでより皺になります 又着物を着る機会が多い方は同じ着物を続けて着ないでください、 着物〔糸)が自然に元に戻るまでに又着ると元に戻ることが出来ませんので生地が伸びてしまいます 着物とは優雅で美しくとても素晴らしいものです 天然繊維であるの絹の性質をよく理解して絹を身にまとう事の出来る幸せを感じてください
最高級の糊糸目の職人さん

阿部さんという餅糊を置くいい職人さんと出会いました、餅糊の糸目で線を表現するのはこれが最高ではないかと思えます 寡黙で温厚で凝り性で頑固な変人いえば阿部さんに怒られるかもしれませんが素晴らしい腕の持ち主です、写真のように糸目の線に強弱をつけるには細い口金の筒で何度も同じ線の所に糊を置かねばならず時間がかかり又センスが問われます 強弱をつけた滑らかな糸目の線の切れ味をご覧下さい、京友禅の基本
ともいえるこの線がきりっと引き締まることにより染め上がった作品に凛とした雰囲気が出てきます きれいな糸目を生かすには糊を生地になじませるための糊地入れ(友禅地入れ)が大切です 引き染屋さんの仕事ですが各糸目職人さんの使用する糊がそれぞれ違いますのでその糊にあった地入れをしないと糸目が崩れたり裏まで通らなかったりして染料がにじむことになります いい染物を創るにはそれぞれの職人さんの優れた技術に応じた適切な処置ができてはじめていい着物に染め上がります
これは餅糊を使って描いた作品です
りゅう1 りゅう3
龍2
職人さんそれぞれのキャラクター(個性)

人の手で作る物は
音楽も絵も書道も着物もあらゆる作品に作った人の個性があり、着物を染める職人さも 下絵、糸目、友禅、引き染め、刺繍、地直し・・・・・・・等それぞれの仕事にその人の個性が現れます下絵一つとっても古典模様の得意な方、草花柄の得意な人、カチッとした鮮やかな色挿しが得意な友禅師さん、柔らかなボカシが得意な人、はっきりと物を言う職人さん、仕事一途で寡黙な職人さん、と本当に個性豊かです、

当然、留め袖の
ように格調高く染める着物と、付下げや訪問着のように上品に染める着物とでは仕事を依頼する職人さんが違います 各職人さんの技術と個性を引き出し、使用する生地風、柄付け、地色、友禅等がマッチして初めて素晴らしい作品が生まれます それと欠かせないのが職人さんのいいものを創ろうという心意気です そしてそれを演出するのがあらゆる加工(表現方法、染色補正、地直し等)を熟知した悉皆屋さんです、当店ではその仕事を私がしております、素晴らしい美への追究は限りなく呉服業界の最高級品の製造直売を目指しています  
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