友禅染めの種類とと値段ページNo 1/3
着物の流通

このページの趣旨は呉服業界の人も消費者の人もまがい物を本物だと偽って売ったり買ったりすることのないように正確な情報を公開するのが目的で作成しました ほとんどの消費者の方が、今までに呉服の販売方法や品質と値段に関する疑問をお持ちになられたことがあると思います 呉服という特殊な商品は消費者、小売業者には見えにくい商品作りがなされており 商品の品質に対する説明や値段の格差の説明が十分にされているとは思われません 

呉服業界内
には小売業者や消費者にはあまり詳しいことは教えたくないという事情があることも事実でその事情も理解できますがそれぞれの小売販売業者や販売レディさん(マネキンさん)達が十分な知識もなく自分が正しいと主張をすれば混乱して当然です そこに不信感につながる疑問が生じているのではないでしょうか? 
職人さん、悉皆屋さん、元売、前売り問屋さん 等の職に就くと先輩からまず最初に小売屋さんや素人さんに製造原価や製造工程など余計なことは絶対には教えるなと釘を刺されます 昔からの古い習慣、門外不出の昔からの約束事ですが現在でも生きています 

最近は本物の伝統工芸の品物
よりも模倣し安く作られたまがい商品の方がたくさん市場に出ております、それがきちんと説明されて値段にも反映されて安く販売されていると問題はないとは思うのですが、似たような着物の値段が安かったり高かったりするのでどこで見分ければいいのか解らないと思っている人に判りやすいように解説します

着物の品質
を見分ける目を未だ持たない若い人には参考になるはずです、また呉服業界が昔から一部の消費者に持たれている不信感の払拭に役立てれば幸いです  値段や品質を知る上で是非必要ですので下記の呉服業界の流通についても知ってください

(各技術の職人さん)ー>(悉皆屋さん)ー>(メーカー「仲間問屋」)ー>(前売り問屋さん「室町の問屋さん」)ー>(小売店さん)
基本的には各種類の着物は着物の製造、販売をするメーカーさんの意向により悉皆屋さんに発注されます、いい品を作るメーカーはいい職人さんを持つ悉皆屋さんへ発注し廉価版の商品を製造するメーカーは型糸目の工場や中国に製造工場のルートを持つ悉皆屋さんに商品の製造を発注したりまた染め上がった商品を買い取ったりしています、そしてその商品は室町などの前売り問屋さんへと販売、または販売委託されています、そしてこれを小売店さんが消費者の皆さんにお届けしています これが呉服の標準的な流れです ところが現在ではこの構図が変わってしまっています 一昔前までは仲間という(各技術の職人さん)(悉皆屋さん)(メーカー「仲間問屋」)(前売り問屋さん「室町の問屋さん」)素人売りに手を出さなかったのですが(小売をしている問屋さんはランク下という評価をされていました)今ではすべての職種の人たちが小売大歓迎で小売屋さんと何ら変わらなくなってしまっています 仲間売りをしていると言うだけで小売屋さんよりも安く仕入れができるので有利です  メーカさんが小売をすれば業界の秩序は壊れますが背に腹は変えられない状況では生き残りをかけていますので上記の職種の人達も素人さんを拒否できない状況です すべての職種が値段も含めて小売屋さんといって過言ではありません 呉服業界の秩序、マナーはなくなっています 

この様な呉服業界の現状をみて当店では20年前より悉皆を勉強して餅糊を使った超高級品の製造直売にたどり着きました
友禅染めの種類(防染に使う材料の違い

この流れ
をふまえて、ここから染め物の製造工程による値段の違いを説明します 手描き友禅の染色技法も基本は昔から受け継がれてきた日本古来の餅糊を防染に使用する糸目友禅(糊糸目の友禅の染色技法については「友禅の魅力」のページをご覧下さい)が基です、この染色方法に改良?を加えて扱いやすいゴム糸目が出来、そして下絵や糸目を手で置かなくても染められるように型糸目が開発されました、それではこの餅糊糸目の友禅とゴム糊糸目の友禅、型糸目の友禅の違いを写真で見比べながら解説をします
糊糸目 ゴム糸目 ゴム糸目にダック 型糸目
友禅染の表見本 ゴム糸目の見本 ダック染めの表 型糸目の見本
餅糊(赤糸目):

餅糊は水で溶けるので筆のような線が表現されます 呉服の超高級品はこの糊を使います、加工代金はこの糊糸目が一番高くつきますが昔からの染色技法です

このほかマツ糊といい亜鉛を餅糊に混ぜたものも使います糊は青い色で特に糸目の線を白く上げたいときに使います  餅糊の友禅は水のみを使い染め上げるために生地が傷みません
ゴム糸目(青糸目):

生ゴムを揮発で溶かして使うので防染効果が強くはっきりとした白い線が出ます 生産されている手描き友禅のほとんどがこのゴム糸目の加工です、加工代は糊糸目よりも少し安いだけですが水に溶けないためにかなり扱い易くほとんどの手描き友禅がこの技法(ゴム糸目)を用いています 
ゴム糸目にダック

この菊の柄は
一昔前の品でゴム糸目にダックで伏せて染めてあり表の白に比べて裏の白色(下の写真)がくすんでいるのが判るでしょうか? これはダック独特の染め方で生地の裏から引き染めがしてあるために色がかぶってこの様に汚くなります 糊伏せをしないで染めるとどうしても色がくすみます この様な染め方は高級品には使いません 
型糸目 

糸目型といわれるシルクスクリーンに糊をしごき入れるので糸目の線がどうしても太くなります 安物の代名詞のように思っていましたが徐々に改良されて専門家でも見分けが付かないほど精巧な型糸目が出来ています、同じ物を安く量産するのが目的で作られています、上の写真の着物は型糸目で彩色も糊に染料を含ませた捺染染めの商品です
彩色は手挿しで酸性染料を使います
地色は引き染めです
彩色は手挿しで酸性染料を使います地色は引き染めです 彩色は手挿しで酸性染料を使います
地色は引き染めです
この着物は糊に染料を混ぜたもので捺染染めの加工がしてあります 
友禅蒸しをしてから引き染めするための伏せ糊は餅を使います。 ゴム糸目を置いてから引き染めするための伏せ糊は餅を使います。 この染は地色を引くために柄を伏せるための防染にダックという油性(水をはじく)の染料を使います 最近は型糸目と手挿しを併用して染めてあり生地の裏から見ても見分けがつかない品物が
増えています
友禅染の裏見本 ゴム糸目の裏 ダック染めの裏 型糸目の裏
餅糊の防染効果は結構強く裏でもこのようにきれいに白い線が出ています 糸目の色は少し黄みを帯びたやわらかい線が表現されます

一番右の写真と比べてください 表からは判らなくても裏から見れば一目瞭然です
ゴム糸目も糊伏せをするために表の色とほぼ同じように染まっていて白もきれいに出ています
上に掲載している写真の柄を裏から見たところです 左の写真と同じゴム糸目ですがダックで伏せて裏から引き染をするために色がかぶって汚く見えます
糊伏せをしないと色がくすみます
現在のダックを使った染は裏からでは解りにくく改良されていますが色のくすみは改良されていませんので判別可能です
型糸目の裏側です 彩色が捺染で染めてあり色に深みが出ません
 手頃なお値段の振り袖、訪問着などもこの手法で染めてあり「手描き」と称して販売されています 
又最近ではより精巧な糸目型が出来ており手挿しで彩色しているので手描きといえば手描きですが本物の描き友禅とはレベルが違います 

染の技法は防染に用いる材料により上記の糸目友禅、蝋を用いたローケツ染め、絞り染め、又防染を用いない無線友禅(素描、金彩)などがありそれぞれに表現される雰囲気が違います 大雑把な分け方ですが、本格的な礼装は糸目友禅で仕上げてあります(その中でも超高級仕上げは糊糸目)おしゃれな感覚のものはローケツ染や絞り染線友禅(素描、金彩)などの技法で染められています
 2013年現在では手染めという技法よりも手間のかからないプリント、インクジェットなどを利用した染が廉価版の着物には多くられるようになりました

市販されている友禅染めの付下げや訪問着、振り袖にはこ上記のような染め方があり値段が違います、とくに型糸目の着物は安く上げるのを目的に染められていますのでコストは極限にまで削られています、これが末端の消費者までゆくと手描きの付下げ、訪問着、振り袖、留め袖として売られています、売る方の人も知識が無く当然消費者自身では見分けることは出来ません、上記の型糸目でも見た目は悪くなく、見た目良かれば安い方がいいという消費者もおられると思いますが、本来安い物を高く買うのは誰でもいやでしょう?

安く作られた品物は生地もいい物を使いません、というよりいい生地を使っても業界内では型糸目の商品ということで値段の上では評価されないのです、先ほどの流通を見てくださいお互いにプロの目はごまかせません、メーカー、問屋と流れる内にチェックが入り原価が調べられます、 業界内ではここら辺ははっきりとしていて余分な利益が入ることは許されません 「手描きの振り袖」と称して販売されてる品物でも
ネットで販売されている品物の90%ぐらいは型染めです 全国の百貨店に卸している大手の問屋さんがオリジナルの精巧な糸目型を作って大量に廉価版の振り袖などを販売されています 

このページで皆さんにお知らせしていることは決して糊糸目以外が悪いと言っているのではありません、加工方法によって値段が違うことを知って頂きそれを見抜く目(知識)を持って欲しいと思っています、呉服業界が消費者から不信感を持たれることのない様にするためにも正しい情報を公開して、消費者に本物を見る目を持ってもらう事はとても大事なことだと考えています

呉服の値段は有ってないような物
 こんな言葉をお聞きになったことがあると思います これは本当でしょうか この疑問にお答えすると呉服業界独特の流通にも関係してきます 確かに呉服はいろいろな種類があり販売価格のばらつきも見られます この複雑な流通を理解することも難しいがあらゆるレベルの呉服関係者が個々に小売をしています 職人さん、悉皆や屋さん、各問屋さん すべての関係者が小売をしているといても過言ではありません 「小売価格はこのぐらい}と言って販売をしています 消費者にとってはどれを信じるか、何処で買うか難しい選択です

ただ職人さんから悉皆屋さんそして問屋さんまでを仲間と呼び小売店と消費者をお客さんとして区別をする姿勢は感心できません 利益を確保するために 加工工程や産地、などを隠す行為はいいことではないと思います 昔からの余り秩序の無い慣習だと思います

2013年の事情 販売の伸びない時代です もう余り手のかかる手描きの高級な商品は創れなくなってきています業界から本物がなくなってきました 

無地染めの種類
染めの基本 無地染めの種類は大きく分けて浸染めと引き染めがあります 値段が比較比較的安い浸け染めは反物の巾ほどの桶の中に染料を溶いて入れその中に生地を漬け込みムラが出ないように手繰りながら繰り返し染めます 染まれば色止め液に浸けて乾燥、湯のしで染め上がりです 

引染めは訪問着などの加工品に使う染め方ですがまず生地に地入れをします(ふ糊と豆汁を混ぜたものを生地に塗布します)これをしていないと均一に染まりません そして刷毛で引き染めにします 手作業ですのでムラにならないように手早く染めます 染まると生地を乾かして蒸しにかけます 蒸しで染料を定着させて水洗、乾燥、湯のしで染め上がりです 先日紬生地を引染めにしました  手織り独特の節糸があり、そこに染料が入ににくく染めムラになるので揮発地入れ、浸透剤を繰り返しいれてから染めました  蒸しをかけますので色にコクと艶が出ます
メールヘ 必ず返信いたしますが届かないときは再度お送りください
1/3   1  2  3
ボタン1top ボタン1京友禅の魅力 ボタン4振袖 ボタン4訪問着 ボタン1茶席の着物 ボタン4色無地 ボタン4名古屋帯 ボタン4袋帯
ボタン1楽友禅 ボタン4悉皆 ボタン6お誂えのQ&A ボタン4友禅染めの種類 ボタン1オリジナル手描小紋 ボタン4特選品 ボタン4江戸小紋